2024年6月23日
パリで、日本からの観光客やビジネスマンの視察旅行などを受け入れている私達の業務は、コロナ禍が落ち着いた2022年半ば過ぎから、徐々に活況を取り戻した感があります。特に昨年の5月、日本が新型コロナウイルスの分類を5類に引き下げてからは、一気に戻ってきた感じです。ラグビーのW杯もありました。自分の体力が追いついていけるか心配になった程です。
そして、「2024年パリオリンピック」が開幕される迄、いよいよ1ケ月となりました。
オリンピックは7月26日から8月11日まで、2週間あまり開催されます。私のオリンピック関連の業務も、7月半ばから3週間程ノンストップで続く予定です。
主な業務内容は、日本のTV局スタッフの会場間や選手村などへの移動、機材等の運搬をお手伝いすることです。私の車両を含めて合計5台を手配して、同僚たちとパリ市内、郊外間の会場行き来を担当します。拘束時間は、選手のメダル獲得の有無や日本の放送時間に関係してくると思うので、どのようになるのか、全く読めません。体力が持つか、先行きに一抹の不安はありますが…。
今回のオリンピックは“環境に優しい大会”をキャッチフレーズにしていて、既存の施設を使って行われる競技が殆どで、新設の競技場は1か所のみです。競技会場になる市内の名所、コンコルド広場やエッフェル塔界隈は観客席の設置が進み、あちこちで交通規制もどんどんかかり、車両での通行が難しくなってきました。
競技は、地方を含めて35会場で行われます。革命広場として有名なコンコルド広場では、スケートボードと今大会が初登場となるブレーキング。エッフェル塔の南側にある公園では、ビーチバレー、同じ公園内に建てられた仮設アリーナで柔道とレスリング、1900年の万博時に建造されたグランパレではフェンシング、パリで一番美しいと言われるアレキサンダー橋ではトライアスロン、そして、ヴェルサイユ宮殿では馬術が行われます。
ちなみにパリ市内で唯一新設されたのは、バトミントン会場です。面白いと思うのは、サーフィンがフランスの真裏にあるタヒチで行われること。タヒチはフランス海外領だからなんです。
さらに「開会式」はセーヌ川が舞台になります。選手団が国ごとにボートに乗り、パリ・リヨン駅地区からエッフェル塔ふもとの橋まで、約5kmを進みます。入場行進ならぬ入場遊覧するという、これまでにない奇策の方法で行われます。そのため近辺の道路は、開会式がある1週間程前からセキュリティーの関係上、交通規制がしかれ、更に不便になりそうです。
「聖火」は5月8日、ギリシャから帆船で10日間程かけて、地中海に面したフランス第二の都市マルセイユへ到着しました。今は、フランス海外県のカリブ海にある各島を廻っていて、7月26日にパリに到着する予定です。エッフェル塔には、五輪マークが設置されて、いよいよ、オリンピックが近づいてきているなと実感させられます。
ところで、フランス人は、オリンピックを意外にも冷ややかな目で見ていて、世論統計によると、約半分のパリジャンはこの時期にパリを脱出するとか。普段から渋滞で悩まされている彼らにとって、今回の大イベントは更に迷惑なようですね。
私も個人的には、フランス人同様に、この期間はパリを脱出してバカンスを楽しみたい気分ですが、一生に一度あるかないかの、オリンピック関連の仕事に携わることができますから、楽しみつつ業務が遂行できればと思っています。
【Yosuke ANDO 安藤洋介】
パリを拠点にフランス全土・英国・イタリア・スイス・オーストリア・スペイン・
ポルトガル・北アフリカまで、旅のプランニング&ツアー・アテンドを行っている
Esprit de Paris
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