2008/5 リストランテ・エスト – Nanzan Tokiwakai Web
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南山タウンに広告掲載されているお店や会社の訪問記

2008年5月24日

2008/5 リストランテ・エスト

健康志向、食の安全、食材の価値観に対する考え方の変化と、今の世の中では、外食産業に影響を与える材料には事欠きません。
そんな中で、世のはやりに乗るわけではなく、「お客様のために良いことを採り入れる」という主張を貫いてイタリア料理を提供されているお店が、平松潤一郎さん(S20)の経営されている、「リストランテ・エスト」です。
今回の取材も、感動と勉強の連続で、どれだけお伝えできるかわかりませんが、ご紹介したいと思います。
当日はまず、岩見支配人にお話を伺いながらお店でランチをいただきました。


お店は、名東区の、平針と本郷を結ぶ道の中程、名東スポーツセンターのやや南にあります。


お店に入ったところ。まず、壁の上の方に飾ってあるお皿に驚かされます。  
奥は、少し落ち着いた雰囲気になっています。


テーブルメーキング。

メニューは、コースランチに、特にお計らい頂いて、パスタを2種用意していただきました。また、オーダーの時に、「アレルギーなどで食べることができないものはありませんか」と尋ねられたので、ドクターストップのかかっている食材をお話することができました。自分からはなかなか言い出せないので、このように声をかけていただけると大変助かります。
食事は、支配人のお話をはさみながら進みました。(以下の写真)。


パン。フォカッチャが、もちもちしていて美味でした。オリーブオイルをつけていただきます。


パンにつけるオリーブオイルがおいしくて気になっていると、「お客様のお好みにもお応えします」と、更に2種類のオリーブオイルを持ってきていただきました。それぞれに個性があります。

野菜は、契約農家から収められているそうです。近郊で自然農法を営まれている農家や、県内で、イタリア原産の野菜を無農薬で生産されている農家などから届いているという野菜は、どれも色鮮やか、味もしっかりしていました。


前菜。カルピオーネなど一部の料理には、米酢がマリネやバルサミコの代わりに使われているそうです。


玉葱スープ。玉葱の甘さがそのまま楽しめます。


いかすみパスタ。いかすみのうまみが凝縮されています。


トマトクリームソースのパスタ。


魚料理。かりかりの鯛の皮、レモンとオリーブオイルを混ぜたソースをからめたたっぷりの煮野菜.. 満足です。


メイン。名古屋コーチンの、しっかりした肉の味。


メイン。豚の肩の肉とアンチョビーソースが絶妙です。


ドルチェ。

<ブオンリコルド>

リストランテ・エストは、イタリアのミラノで始まった、イタリア郷土料理のすばらしさを人々に伝える目的で創立された「ブオンリコルド」の加盟店で、ブオンリコルドの対象料理をオーダーすると、そのお店のオリジナルのお皿をいただけます。
お店には、オーナーが収集された(基本的にはお食事をされたということです)世界中のお皿が所狭しと飾られています。
加盟店を探し、お皿をコレクションされている方も少なくないとか。リストランテ・エストにも、しばしばこのようなコレクターの方がいらっしゃるそうです。


リストランテ・エストのお皿。左の冊子は、ブオンリコルドの加盟店一覧。


店内の壁じゅうに掛けられている、ブオンリコルド加盟店のお皿。

<趣味!?>B

食事中に岩見支配人から平松さんのお言付けをいただきました。同じビル内のギャラリー(アウト ガレリア ルーチェ)の写真を撮ってもよいとのこと。
ちょうどリストランテ・エスト様に、ギャラリーで開催されているシトロエン(2cv)の展示会の案内が置いてあり、食後寄ってみたいと思っていたので、渡りに船でした。

ギャラリーには、所狭しと2cvとその兄弟が展示されていて、小笠原主任がご説明をしてくださいました。
アウトガレリアルーチェでは、年3回、1回3ヶ月の、「車」のイベントを行っているそうです。今回は、2cv誕生60周年にちなんで、2cvのイベントが開催されているということです。
お話の中で、ギャラリーでこれまで開催された車種の展示の写真を見せていただいているときに、フェラーリの展示会に目を惹かれました。不勉強でしたがが、平松さんは、世界でも有数のフェラーリコレクターで、フェラーリオーナーズクラブジャパンの会長を務められたこともあるそうです。写真を見ながら、半ば冗談で「ガレージが要りますね?」と尋ねると、「そうですよ」と、ガレージの写真を見せていただきました。驚きました。

<ご自宅!>

食事も2cvも堪能した後、平松さんのご自宅へお邪魔しました。
お宅は、田辺通りから少し入ったところにあります。
リストランテ・エストでもギャラリーでも、平松さんの趣味の広さが垣間見えたような気がしていましたが、お宅にお邪魔して、とてもそれだけでは語り尽くせない、という印象です。
2、3時間ほどお邪魔しただけなのに、今月のタウンぶらぶらではとても、というご趣味の幅の広さ。しかし、今回はリストランテ・エストを中心にまとめさせていただくことにします。
お店でも、スタッフの方のお話を伺いながら気になっていたことがありましたので、お尋ねしました。「なぜお店を?」すると、「イタリアが好きなんでしょうね。子供の頃から好きでした。」そして、イタリアに関する物はなんでも(フェラーリでも!)集めるようになり、イタリアにも頻繁に訪れるようになり、一度リストランテも持ってみたかったので、リストランテ・エストを始められたそうです。
大変手間とコストがかかっているのでは、と思われるリストランテの運営については、「ちゃんとした料理をちゃんと提供する」ことにより、ディナーを定期的に楽しみにいらっしゃるお客様が集まるリストランテにしたい、とおっしゃいます。料理についてスタッフ同士でよく話し合い、お客様の方を向いて対応されているリストランテ・エストを見たときに、「成功されている」と感じました。

せっかくお宅を見せていただいたので、本題からははずれますが、一部ご紹介します。


家の中は、方々に猫の置物など人形があり、各部屋には猫を描いた絵があります。
平松さんは、奥様が猫を好きだから、とおっしゃいますが、平松さんもお好きなのでしょう。猫の絵については、世の画集などで見たことのある絵もあるのです!


庭はまたなかなかの広さと手の入れ方で、ちょうどお邪魔した日にも庭師さんが見えていましたが、大変なものです。写真で気づかれるかと思いますが、庭の小径から家の方を向いて写真を撮っているにもかかわらず、家が写っていません!


庭の片隅には、立派な土蔵があります。この中は、文字通り宝の山でした。
ご趣味のフェラーリに関するミニカー・プラモデルからF1実車のボディ、エンジンパーツまでぎっしり。また、ミニカーに関しては、「鑑定団」の北原氏(ぶりきのおもちゃ博物館館長)よりも昔から収集をはじめておられるそうです。とくにデンマーク製のミニカーがお気に入りで、テーマを持って集められたコレクションはすばらしいものでした。

今回の取材は非常に盛り沢山でしたが、まとめながら心配もありましたので、ひとつお断りしなければなりません。
コレクションの内容が、マニア垂涎のもので、マニアならずともその価値が想像できるようなものです。保管場所は、十分にセキュリティが導入されているようでしたが、インターネットのような誰でも見る可能性のある媒体に掲載するには、すこし時間をかけて検討しなければならないと思いました。そこで、今回は、平松さんの趣味に関して、扱いはあたりさわりのない程度にしてあります。常盤会Webは今後、会員の皆様の趣味のご活躍をも紹介できるようになれば、と期待します(個人的にですが)。レポートの締めに、平松さんの名言をひとつ。
「お金で買える物は多いが、お金だけでは買えないものもあります」。
お金だけでは買えないものをどれだけ手に入れることができるかが、趣味人の価値を現しているのかもしれません。

(文責、写真:樺)

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