2007/11 医療法人 金山矯正歯科クリニック – Nanzan Tokiwakai Web
  1. HOME >
  2. タウンぶらぶら歩き

タウンぶらぶら歩きTown BURABURA Walking

南山タウンに広告掲載されているお店や会社の訪問記

2007年11月24日

2007/11 医療法人 金山矯正歯科クリニック

医食同源、食育、スローフード・・・など食生活の重視が、健康、教育、人格に果たす役割が見直されている昨今です。それに伴って「食」と大きな関わりを持つ「歯の健康な維持」と「噛み合わせ」が、今大きくクローズアップされています。

そこで今回は、金山矯正歯科クリニックに矯正歯科医の田中益子さん(G19)をお尋ねしてお話を伺いました。


田中益子さん(G19)


中区金山1−9−16鉄鋼ビル4階
地下鉄金山駅 6番出口徒歩5分


ご主人の田中進平さんが院長を務める。
金山矯正歯科クリニックhttp://orkana.net

「矯正歯科マインド」とは・・・「歯は動くもの」と考える

東京医科歯科大学卒業後は一般歯科医として、出産・育児の後は矯正歯科医として研鑽を積んで来られた田中さんは、双方の経験から一般歯科と矯正歯科の違いを次のように定義しています。

「歯は動かないもの」とするのが「一般歯科マインド」で、「歯は動くもの」とするのが「矯正歯科マインド」。虫歯や歯槽膿漏でグラグラになった歯を「動 かない」ように治すのが「一般歯科」なら、健康な歯を科学的な分析と技術で目的の位置に「動かす」のが「矯正歯科」の治療なのだと。

正しい「噛み合わせ」で 脳は生き生きと活性する!

矯正とは、「歯並び」を良くし、顎の骨や顔とバランスのとれた「噛み合わせ」をつくる治療です。「噛む」ことが消化を促進し栄養吸収を高めるのは周知の 通りですが、「噛む」ことで分泌される唾液ホルモンのパロチンが、骨や歯を硬くするだけではなく、毛髪や血液、皮膚の発育をも促すというのは、聞き捨てな らない朗報です。早食いを注意するだけで、心細くなる頭髪や衰えていく肌を守ってくれるのなら、多忙を理由に食事をおろそかにするのが如何に無謀なことか が実感できるというものです。

それだけではありません。「噛む」ことで顎を動かすことが、脳に生き生きと血液を送り込み、脳細胞を活性化してくれるという実験データがあるのです。硬 い食べ物を与えられたねずみは、柔らかい食べ物を与えられ続けたねずみより、上手に迷路を抜けられた!つまりは、「噛める」か「噛めない」か、「歯があ る」か「無い」かが、意欲の「有る」「無し」に大きく作用してくるということなのです。咀嚼力の強い、正しい「噛み合わせ」で噛むことが、更にこれらの効 果を高めていることは言うまでもありません。

矯正歯科治療とは・・・


メルマガ取材班・伊藤氏のX線撮影。
一般歯科的な口腔周辺撮影の他に矯正歯科ならではのセファロ(頭蓋骨)撮影ができる。


瞬時に撮影された伊藤氏の頭蓋骨と下顎。


レントゲン写真をトレースしてポイントを結び角度を測り歯と歯列のみならず骨格の歪みなど必要項目をチェックする。セファロ分析は、矯正治療の世界共通語。


その後、コンピューターで計算された資料を元にして分析しその他の資料も合わせて総合的に診断し、治療計画がたてられる。


カメラで歯列の動きを経過観察し治療効果を確認する。模型でのチェックより頻繁に比較を行える利点がある。


矯正治療の器具。
ワイヤをプライヤという屈曲器具で曲げていく。一般歯科にある薬ビンはテーブルには置かれていない。


ワイヤの形状は丸や角。太さも様々。細かな手作業で矯正装置を調整していく。


歯の表面に金属やセラミックの小さなブラケットをつけワイヤを通したものが最も一般的な矯正装置。他に取り外しできる装置も併用する。


矯正装置のアクセサリーも米国では当たり前。どうせするなら楽しみたい!東京では結構使われているが名古屋はまだまだ保守的だとか。


金メダリストのカール・ルイスはソウル五輪で矯正装置をつけて走りました。この時27歳。大人でも矯正治療は間に合います。正しい噛みあわせが歯を食い縛らせ強い力を生み出す証です。マラソンの土佐礼子選手も現在矯正治療中。北京での活躍が期待されます。


矯正の結果、得られた整った歯並びは、自信の笑顔をもたらします。国際化の進む社会の中で、”SMILEは地球語”です。写真は矯正治療中のトム・クルーズです。


第43回常盤会合同懇親会の講演会で熱弁を奮ってくださった柴田光太郎氏も父で俳優の田宮二郎さん譲りの輝く笑顔で私たちを魅了してくださいました。

より良い歯並びは家庭教育でも造られます!

食生活の変化で、噛まない子供が増え、顎の未発達から、日本人の顔が「小顔ブーム」になって久しいですが、顎の狭小化から歯並びが悪くなるケースも圧倒的に増えています。これに対して、3人の子育ても経験された田中さんは次のように提言されています。

「子供の成長段階で気をつけてあげれば、矯正歯科にかからなければならない症状の何割かは未然に防ぐことができます。姿勢の悪い子供は首の骨が”くの字 “に曲がります。鼻で呼吸できない子供が増えて、そのため口で息をしようといつも口を開けていなければなりません。唇の筋肉が未発達になり歯を押さえる力 がなくなり、舌や筋肉の働きが低下し、結果、歯並びだけでなく、言葉の発音やカツゼツにも悪影響を及ぼすのです。」「この頃は、本来持っているものを充分 に使わないで、余分なことばかりを取り入れる風潮があって、そのことが現代医療をせわしなくしているようですね。」

西洋の論理「秘書のりんご」が生活信条・・・

そして、これは田中さんが日頃、信条としておられる「秘書のりんご」という西洋論理からの発想でもあるそうです。大勢の秘書候補の中からひとりを決める とき、あらかじめ自分の基準値を決めておき、それに満たす人物を選べば、迷いあぐねて間違った判断をすることが避けられるという論理です。必要以上に求め るのではなく、悪い点をまず排除して、その後、もし足りない部分があれば補えば良い。という考え方で、何事においても過剰に成りがちな世の中の傾向をも含 めて自戒しておられるのだとか。

そして、その考えの根底を流れるものは、やはり「南山での教育」のようです。
「計画するも、決定は神・・・」が座右の銘。常盤会・聖書の会で聖書を学んで10年。その他、歌、俳句、スペイン語などを意欲的に楽しんでおられる田中さんの向学心と好奇心を育んだものは、南山でのキリスト教教育と恩師の先生方の自由な授業と雰囲気に他ならないのです。

WE LOVE NANZAN!

「南山には”I love Nanzan!”っていう感じの先生が多く、何をズケズケ言っても許される自由な空気の中で伸び伸びと学べました。「センセイ」は怖くない。だ からこそ、大人になっても、自分より、よく知っているその道の「センセイ」に恐れず学び、知識を吸収できるようになりました。とりわけ授業が面白かったの は古文の小出先生。ユニークで分かり易い解釈のお陰で、今の私のユニークさも伝染したかも・・・。”八事のタンポポ”的な育てられ方が影響大だったみたい です。」と素敵な笑顔で応えてくださいました。

そして「育児の大事な期間は自分の手で!」という思いから一時期、歯科医を休業して育てあげた三人のお嬢さまたちも、それぞれのユニークな道を歩み始めておられます。
Please smile!
Sonrie, por favor!

文:塩野崎佳子 写真:伊藤公一

タウンぶらぶら歩き一覧