2009/8 ローレンシャンスクール徳川校 – Nanzan Tokiwakai Web
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南山タウンに広告掲載されているお店や会社の訪問記

2009年8月24日

2009/8 ローレンシャンスクール徳川校

ローレンシャンスクール徳川校をお訪ねしました。

ローレンシャンスクール校長
中村和世先生


ローレンシャンスクール徳川校

にこやかに出迎えてくださったのは校長の中村和世先生。
中村さんは南山女子部の卒業生(G38)でもいらっしゃいます。お仕事のこと、そこに至る過程、これからチャレンジしたいことなどざっくばらんにお話いただきました。

塾名「ローレンシャンスクール」は、カナダのローレンシャン地方にある湖の「透明で優しく、力強くて温かい」というエネルギーに惹かれて、という事です。

この塾経営は、もともとお母様が始められ、今年で30年目になります。
中村さんご自身は、すぐにあとを継いだわけではありませんでした。

*留学と就職

大学時代にバブルが崩壊。このままふつうに卒業しても気に入った就職は望めないかもしれないと考えた中村さんは、「これからは中国の時代」と、中国の復旦大学に留学。
そこで学びながら、また交換留学でイギリスのオックスフォードにも通うなど精力的に見聞をひろめます。
大学卒業時は丁度、女性の総合職を企業が採用し始めた時期でした。
中村さんは大手銀行に採用され、女性総合職の第1期生として活躍。その後ニューヨークの財団にてマネージメント業務に従事するなど仕事は充実。扱う金額も仕事の内容もダイナミックで面白かったそうです。

徳川校の風景

*教育を仕事にする決意をしたのは

銀行の仕事というのは、面白かったのですが、自分にとって一生やっていきたいものではないと、徐々に感じるようになりました。結局、富める人をより富めるようするためのお手伝いをしているのだなーと、、、。金利だって富める人には安くして貸しますし。
そんな思いに加えて、大学や、その後の仕事でも海外が多かった中村さんは、いろいろな国の人たちとの出会いの中で、教育についても考えさせられることが多くなりました。
世界に通用する日本人が増えてほしいという願いをもつとともに、そんな教育にかかわりたいと思うようになります。
また自身も働く女性として、安心して子供をまかせられる場所の必要性を痛感します。

今まで、「小さな仕事」と考えていたお母様のなさっている教育や塾経営に対しての見る目も大きく変わりました。

26歳からローレンシャンスクールのお仕事をなさるようになります。

それから10年。
教える傍ら、教育の多方面からのプログラム構築のため、夏休みなどを利用して海外にも出かけます。ロンドンのサザビーズインスティテュートではジャパニーズアートを専修なさっています。
ちなみにジャパニーズアートとは陶器とか日本画、巻物、掛け軸などの日本の芸術のことで、その価値とか時代的なことなどを西洋の評価価値に照らし、内容的にはオークショニアになるための基礎を学ばれたそうです。
他にも2年に一度くらいの割で様々な海外の研修に参加。意欲的に過ごされています。

もし、自分に子供ができたとき、「そこなら安心してまかせられる。通わせたいと思えるようなものにしたい」と情熱的にとりくまれた塾のお仕事でしたが、
「自分自身にはそんな余裕がなくなってしまって、まだ子供はいません」
と笑う中村さん。

子供たちの共同作品

*教室では

レッスンは基本的には1対1のプライベートレッスン。その子にあったプログラムで進めるので楽しくて帰るのを嫌がる子も多いそうです。
子供たちと接していると思わずハッとさせられることがあります。
「お父さんのポケットには悲しみが入ってるの」という子に
じゃあ、お母さんのポケットには何が?と聞くと、
「お母さんのポケットにはお金が入ってるの」。
これは、ある年長の男の子との実際の会話なんだそうです。
なんだか今のお父さんお母さんの姿をあらわしているような気がしたという和世先生です。

スクールでは中村さんは皆さんから和世先生と呼ばれています。

ところで、塾にとって優秀な先生は宝です。
そのおひとり岩田千江子さんは南山の同窓生ですが、出会いのきっかけは、南山常盤会のウエブで、ローレンシャンさんのバナー広告をご覧になったことからだとか。
バナー広告の効果は大きかったですね(笑)。現在もスタッフ大募集中だそうです。

岩田千江子先生のレッスン風景


日本文化であるお茶の作法も
気軽に体験できるようお茶席も
あります。
働くお母さんの子育てを応援したいという気持ちがまた新たな計画をうみます。

*新しい形のベビーシッター事業

こんな事業をやりたいと計画なさっています。
動機としては
社会の第一線で活躍している女性たちが、仕事か育児かの選択をせまられないですむよう応援したいということ。

既存のベビーシッター事業との違いは、
40代以上の大学卒、留学経験者、子育て経験者の知恵とマンパワーをいかすため、認定システムにする。経歴と経験を数値化することで、ベビーシッター(ナニー)の社会的評価も立場も高めます。
イメージも変わり、ただ子守だけをするのではなく、未来の人材を育成する新米ママを指導的立場でサポートできるというものです。

実現できれば、今ある様々な問題点の解決の糸口にもなりそうです。
子育てで中断された能力ある女性の働く場もできるし、そうすれば、そういった有り余る能力が必要以上に自分の子供に向けられるという弊害も少なくなります。

一石二鳥にも三鳥にもなりそうですね。
その事業計画書を既に作成、実現に向けエネルギッシュに飛びまわっていらっしゃいます。

(文:足立  写真:吉田)

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