2014/6 咲江レディスクリニック – Nanzan Tokiwakai Web
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南山タウンに広告掲載されているお店や会社の訪問記

2014年5月26日

2014/6 咲江レディスクリニック

「女性の駆け込み寺になりたい」・・そんな想いから、産婦人科/婦人科を開業し、「幸せな妊娠出産」のための啓蒙活動を続ける女医さんがいらっしゃいます。「咲江レディスクリニック」の丹羽咲江先生(G32)です。開院から12年、「女性の強い味方」と慕われる咲江先生を、地下鉄東山線の池下駅から徒歩1分のクリニックにお訪ねしました。


地下鉄 池下駅から徒歩1分
名古屋市千種区池下町2の5 ハクビ池下ビル3階

休診日の朝、淡いピンクの私服姿の咲江先生と、診察室で向かい合って座ると、受診する患者の気持ちになりました。5月中旬であるにも関わらず、ひざ下を暖かい空気が漂います。足元暖房でした。女性の身体を気遣う先生とクリニックの姿勢が見えてきました。「女性にとって、身体を冷やさない。食生活に気を付けるなど、普段の生活から、完璧な妊娠のための準備をしておくことが大切です。今は、仕事をしながら出産をする女性も増えていますが、出産は片手間にするものではありません」。その言葉には、「女性ならではの妊娠・出産という大事業を大切に考え、正しい知識で心身の準備を整え、パートナーと共に幸せな人生設計をたてて欲しい。それを傍らで見守り助けていきたい」という医師として、そして同じ女性としての強い想いが込められています。


丹羽 咲江 院長 G32

産婦人科医だった父親の、24時間体制で診療する姿を「カッコいい」と憧れて医師を志します。名古屋市立大学医学部を卒業後、国立名古屋病院(現名古屋医療センター)、名古屋市立城北病院(現名古屋市立西部医療センター)で、ハイリスク出産や手術にも携わった勤務医時代に、ご自身も結婚し出産。「子連れで当直したこともある」育児との両立の中、36歳で「自分しかできないクリニック」を目指し独立独歩で開業。けれども、いつのまにか、「患者さんの身体のことはわかるのに、自分の身体のことはわからない」不調が。開院当時、一日に7人しか患者さんが来なくても、「何とかなるさ」と思えた気持ちの在り方も「人の心と健康だけは何ともならない」と実感する程に。若年性更年期障害でした。しかし、「自己構成感覚の回復期」をもたらしたのは、意外にもDV傾向のあった夫との離婚。「南山を出てから、社会とのギャップを埋めるのに必死だったのに、離婚で、『ひたすら楽しく健やかな』南山時代の精神に立ち戻れ、『これでいいんだ』と思えるようになりました」

いよいよ本領発揮の40代
院内に導入された「4D(フォーディ)エコー」は、超音波で、白黒の一断面を合成し色をつけて立体的にして、子宮内の様子を写しだす検査。妊娠週が進めば、指を吸ったり、あくびをしたりする赤ちゃんの顔や動作までがわかります。「お腹の中の赤ちゃんの動きをリアルに視て、母親であることを実感するという効果の他に、妊娠期の母体の状態をも写しだします。羊水をナミナミとたたえている子宮の赤ちゃんは、4Dエコーで鮮明に映し出されますが、ストレスなどで羊水が少ないと、赤ちゃんは骨盤の中に埋もれてしまいます。姿勢が悪くて骨盤がねじれたり、食生活も大きく影響を与えたりしますので、妊娠期の生活のフォローは本当に大事です」


4Dエコー画像 羊水が ナミナミの子宮内の赤ちゃん
左:16週 頭と顔が見えます  右:15週 頭を触っています


羊水ナミナミでない子宮内の赤ちゃん 26週 腕がみえます


28週 羊水ナミナミの赤ちゃん 顔と腕 背中がみえます

毎週火・水曜に行う母親学級では、マタニティーヨガ 骨盤体操 針とお灸クラスの他、ZIP FMのプロのナレータが講師として指導する「絵本の読み聞かせ」教室も開催。教材となる絵本は、『生まれてくれてありがとう』『神さまの贈りもの』の二冊。表向きは、発音と滑舌訓練でも、実は、そこには咲江先生の”密かなたくらみ”があります。妊娠中、これらを何度も読みこむことで、仮に産後の忙しさから読み聞かせできない時期があったとしても、あるいは、育児に心折れそうな時がきたとしても、「神さまから与えられた特性という贈り物をもって生まれてきてくれてありがとう」という母親の自尊心を呼び覚まして欲しいという願いがあるのです。咲江先生のデスクトップには、幼い頃のお嬢さんからのメモが貼られています。少し黄ばんだ紙片に「ママへ はやくかえってきてね」と鉛筆で書かれたメッセージがあります。「離婚後、娘には淋しい思いをさせたこともある」というお嬢さんも今では19歳。「診療や講演活動に飛び回っている母親は尊敬できる友達のよう」と仰っているそうです。

講演活動
咲江先生のライフワークは、クリニック院長としての治療の他、思春期学会、性教育協会、日本性科学学会などの会員としての活動が大きなウエイトを占めます。平成22年3月からは、クリニックに「思春期外来」を開設。思春期の問題に取りくむ一方で、38歳の時、名古屋市から「更年期の女性の体つくり」の講演を頼まれたのをきっかけに、病気を予防するための啓蒙活動として、「予期しない思春期の妊娠を予防する性教育」や、「女性の健康」について、中・高・大学などを中心に、年間60から70件の講演を行っています。近場であれば、診療時間の合間を縫って、時には、1日で3か所回ることも。南山男子部の中谷先生と共に、南山学園講堂において、「哀しみの性」と題した講演を行ったのは、2013年11月です。

講演活動の開始と同時に、始めたことがあります。「ZIP FMナビゲーションスクール」と「スピーチ塾」通い。元来の「あがり症」を克服するためです。「人前で話すのは得意ではなかった。『スピーチ塾』に4年、『ZIP FMのナビゲーション スクール』に一年半通いました。その後、リーダーを養成する『リーダーズ カレッジ』で新喜劇を創作して出演したことも随分と成果を上げました。これは男子部の中谷先生が指導者で、コスプレの愉しみというおまけもついて、今も毎週続けています。立派そうな講演でも、小難しい内容を、小難しく話されたら、結局わからずじまいのこと、ありますよね(笑)。わかりやすい内容で、よく伝わる声で話したい」

2013年 児童虐待防止 オレンジリボン活動の一貫


「リーダーズ カレッジ」新喜劇の舞台

それにしても、「お肌、キレイですね?」 滑舌よく明瞭にお話しくださるワケはわかりました。それと同じく、際だっていたのが咲江先生の肌の美しさ。すかさず、「はい。健康オタクで、週一回のエステとマッサージ通いは欠かしません。そして、身体を冷やさない。夏でも 足首の三陰交という冷えのツボを温めています。そして、30代後半の更年期から、10年間、ピルを飲み続けています。月経痛もなくなりますし、更年期症状にもよくて、体調が良い。ピルにもいろいろな種類があり、50代からはホルモン補充治療に切り替える。気をつけて服用すれば得られるメリットも大きいです。婦人科外来でも処方しています」

伝説のG32期
「ひのえうま」歳生まれのこの学年(G32)は、女子部でも語り継がれた伝説の回期だったそう。「とにかく楽しくて健やかだった南山時代」・・おそるおそる尋ねます。どんな伝説? 「ヤンキー全盛期で、横浜銀蝿、長めのスカート、ぺちゃんこのカバン。千波先生や柴田整子先生に、ベレー帽やスカート丈違反で杁中まで追っかけられたり、犬飼隆男先生には、マラソン大会を抜け出して、ジャージにコート姿でパン屋のピッコロに入ったのがバレて、スリッパで頭を叩かれたり、授業中うるさいと叱られ、教壇に机を移動させられたり、やりたい放題でしたね。担任をうけもった先生が、病気になってしまわれたことも。でも、勉強もしっかりやりました。数学は、三好先生に100点取ると、気持ち悪いクマの絵を描いてもらえるので、それが欲しくて、毎回100点をとりました。イトカ(伊藤勝人)先生が顧問だった天文部では、50年代のロックンロールを踊るのがシキタリで、よくプレスリーを踊りました。南山では、勉強も遊びもやりましたが、でも男子がいなくて、その勉強ができなかったのが、残念といえば残念。やはり、思春期から、パートナーとなる男性を想定しての人生計画をきちんとたてておくことは必要だと離婚して思いました(笑)」

「今もっとも気になる3つの課題」
1. 10代の子どもたちが性のトラブルを起こさなくなっている。いわゆる「草食化」男子が、将来、子を持ち育てていくことができるのか。

2. 妊娠適齢期の高齢化とライフパターンの変化。何歳になっても造られる精子と違い、35歳を過ぎると、眼に見えて低下する卵子の数と質。結果、妊娠時の合併症や発育不良、染色体異常(ダウン症)などのリスクが高まる。

3. 中学生の性の問題の増加。離婚ピークを迎えた10年前に生まれた1人親家庭の子供たちが中学生になり、性の問題を早い段階で抱えている。

こうした問題に、クリニックのHPでも「ひみつの話」のページを設けてアプローチしています。(近くHPはリニューアル予定) 「保健所や児童相談所から紹介されてくるケースも多いですが、できることなら、自分から相談にきてもらえたら。内診をせずに超音波や血液検査で診察することもできます。婦人科は敷居が高いですが、私自身は、敷居の低い性格です(笑)。困ったことがあれば、気軽に話しにきてほしい。婦人科は、一生つきあっていける科でもあります。出産して赤ちゃんを連れてきてもらうのが一番幸せ。人生でふと困った時、ほんとうに困った時、あの先生のところに行こうと思ってもらえたら。ふらふらっと、来てくれる関係性を築きたい。最大限のトラブルを回避して、失敗の幅を最小限にできたら。人間は失敗しないと成長しませんから。失敗を糧にしてより良い人生を歩みたい。歩んでほしい」

(取材 塩野崎)

7月講演会 「産婦人科ドクターが教える!」ーこれから結婚をして妊娠を考える人へー

上記の講演会は満席のため 受付を終了しております。
キャンセル待ちをご希望の方は咲江レディスクリニックまでお問合せください。


左)医学監修 『妊活スタイル』 (コスミック出版)  発売中(Amazonにて)
右)DVD 「女医が教える女のからだと心のヒミツ」 発売中 (Amazonにて/ 咲江レディスクリニックでも購入可能)

咲江レディスクリニック
〒464-0066
名古屋市千種区池下町2-15ハクビ池下ビル3F
電話:052-757-0222
FAX:052-757-8503
診療時間:10:00〜13:00 15:00〜18:00
休診日:木・日・祝(土は午前のみの診療)
http://www.sakieladiesclinic.com/

丹羽咲江院長プロフィール
昭和41年    9月24日生まれ 天秤座O型
昭和60年4月 名古屋市立大学入学
平成3年3月  名古屋市立大学医学部卒業
平成3年5月  国立名古屋病院勤務(現名古屋医療センター)
平成8年4月  名古屋市立城北病院勤務(現名古屋市立西部医療センター)
平成14年1月  咲江レディスクリニックを開院

現在
咲江レディスクリニック院長
日本産婦人科学会会員
日本思春期学会会員
日本性感染症学会幹事
愛知県産婦人科医会経営委員
WADN(世界エイズデーin名古屋)広報委員
愛知県性教育協会会員
ナーベル監事
NPO:PROUD LIFE理事
愛知 ・思春期研究会共同代表
日本性科学学会幹事
避妊教育ネットワーク会員
国際医療ネットワーク評議員

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