2008年9月3日
19世紀末のイギリスでセンセーションを巻き起こした作家、オスカー・ワイルドの同性愛裁判。そのスキャンダルに翻弄された妻、コンスタンスの知られざる生涯に光をあてた評伝。
時代の寵児ワイルドと結婚したことで、社交界の華となった彼女は、婦人服改革運動や政治活動も行う当時の「新しい女」でもあった─。
ワイルド没後100年を記念して出版された本邦初の評伝。長年ワイルド研究に携わった訳者のきめ細かな注記は、登場するあまたの芸術家達、上流階級の暮らしぶりや、栄華を誇る当時のイギリスを、またその中にどこか衰退すらを読みとらせます。