2012年3月30日
4月1日、名古屋市中区橘の真宗大谷派の「崇覚寺」で、昨年秋からこの3月まで、修復作業が行われていた140年前の壁画「金泥蓮華図」が、一般公開されます。
この修復作業に関わったのは、S20尾関和成さんが7代目を務める和紙卸問屋「柏彌紙店」さんと、三重県の若手の表具師さんたち7人。
「金泥蓮華図」は、寺の口伝によると、仏画の第一人者・尾張の鬼頭道恭(1840ー1904)が、本堂の再建時に制作したもので、本堂の壁二十面(高さ2.7メートル 総幅22メートル)にわたって、池に浮かぶハスの花が描かれています。
仏画の修復は、京都で請け負われるケースが多いそうですが、”地元の職人さんたちを育てたい”という水谷玄ご住職の相談をうけた「柏彌」さんが、取引先などで職人探しをして、2011年10月から、修復作業が始まりました。
ご住職の ”この地方の若い職人が活躍できる場をつくり、後継者不足に悩む地元の手仕事を守っていきたい。手作業の様子を、広く知ってもらえれば・・” との意向で、修復作業が、2月初旬から2月14日までの期間、一般公開されていました。
“ 仏画の修復は、各宗派の集まっている京都に依頼することが慣習で、失敗を恐れて、経験豊富で信用のある京都に頼んでしまう。が、地元にも、信頼できる職人はいる。若い職人を育てることも大切” と、「柏彌紙店」7代目・尾関和成さん(S20)。
そして、修復が完成した壁画が、いよいよ4月1日 公開されます。
(by minami G20)
お問合せ先 柏彌紙店 052(331)8681
崇覚寺 名古屋市中区橘二