世に「バカ」が付く言葉があり「○×バカ」など、これは決して頭が悪い馬鹿では
なく、いわゆる「Crazy」という意味。因みに小生などは元来の犬好きで、今じゃ4匹の
ワンコに囲まれている「犬バカ」。野球がこよなく好きなのは「野球バカ」相撲なら
「相撲バカ」と、とにかく色々あるが、これは当の本人としたら、楽しいことなので
ある。
　
　さて、古希を過ぎ、齢72歳になって初孫が出来た。新型コロナが騒がれ出した2月の
半ばに東京で生まれた男の子。娘の産後の養生に孫を連れて里帰りしたのだが、あっと
いう間に東京・・いや全国とんでもないことに。コロナ感染者の激増で緊急事態宣言、
県外移動も出来なくなり、以来ずっと我が家にいる。1ヶ月ほどで家に戻るつもりが、
もう生後3ヶ月を過ぎてしまい、首もしっかりと据わり新生児から幼児らしくなって
しまった。
　
　生まれたての赤ん坊も可愛いものだが、目が見えるようになり、耳もしっかりと聞こ
えるようになると、どんどん可愛くなる。元来の子供好きで、子供などにも好かれる
性質だが・・そうそうお年寄りにも（笑）・・初めての孫となると、これまた堪らん。
コロナ自粛で、家にいる時間も多いので、当然孫を相手にして「ジジバカ」全開。
2ヶ月を過ぎたあたりから笑顔を見せるようになり、特にジジの顔が好みの様で
（笑）、顔を見せると満面の笑みを作る。カミさん、オバちゃま・・上の娘・・など
にも笑うのだが、何故かボクの顔がやたら好きなようで、「パパの顔が面白いから
よ！」とちょっと僻まれている。それ程面白い顔とは思ってないのだが・・・。
　
　上から目線、下から目線なんていう言葉もあるが、僕は同目線を心掛けている。お年
寄りであろうと若者であろうと子供であっても、同目線は親しみが湧くのであろう。上
からだと嫌がられる、また下からだと媚るようで嫌だ。とはいえ、同目線での付き合い
では、時折、年長者の方々から馴れ馴れしい、とお叱りも受けることがあって、以来
注意はするよう心掛けてはいるが、ずっと年少の若者達からは結構好かれ、敬遠される
ことがなく、楽しく付き合ってくれるようになる。もっとも、数十歳も違うジジイ
ゆえに、若者の中には小バカにされてる向きもあるかも知れない。まぁ、それなりに
楽しくやれればいい。
　
　我が子・・娘二人が生まれた時には、風呂に入れたり、オムツを替えたりしていた
経験があるが、それから40年以上経ってもちゃんと出来るのは、やはり昔取った杵柄
なんだよね。そろそろコロナも落ち着きを見せて来て、この孫が東京に帰る日も近く
なって来た。でも、ある意味ではこのコロナで孫と一緒の生活が長く出来たこと、
そして大きな癒しをくれたことは不幸中の大きな幸いだった。でも、帰っちゃうと
さみしくなるなぁ。それまでは「ジジバカ」全開で楽しむつもりである。
　
　齢72、この可愛い孫が成人するまでは体が持たないだろうが、おかしな病気や事故に
遭わなければ、あと10年ちょっとは大丈夫だろう、心配なのは足腰と呆けであるが、
まだ毎年スキーなども出来るし、下手の横好きで何かと趣味も多いので何とかなる
だろうと、自分では思っている。孫が5歳くらいになったら、何としてでもスキーに
連れて行ってやり、一緒に滑りたいもんだ。その時は喜寿・・
さてどうだろうか。
　
　
プロフィール
堀江陽平さん（Ｓ１８）
　株式会社ワキタ商会　専務
　常盤会顧問
　常盤会Web委員会委員長
　趣味　スキー・・そろそろ引退近し
　　　　釣り・・・海釣りの高級魚狙い
　　　　料理・・・キッチン好きの食いしん坊
　　　　音楽・・・バンド活動でリズムギターを。下手の横好き