2023年3月19日
皆さまこんにちは。落ちこぼれ主婦の足立恵子です。重苦しい話題が多いこの頃ですが、私の気楽なコラムで、一瞬でもお楽しみいただけたら幸いです。
「最近購入した本の一冊です。私に必要だわ」とのコメントつきで友人から本の写真がラインで送られてきた。タイトルは『ゆるませ養生』。
帯には「頑張り方は知っているけど休み方は知らないあなたへ」とあって、確かにそう、彼女にピッタリの本だなあと納得。
何年か前に大病を患い無理はできない体なのに、介護ヘルパーさんの助けを借りながらではあるけど、90歳にもなられるお母さまのお世話から近くに住むお孫さんたちのお世話まで何から何まで頑張って、毎日疲れ果てている。休み方を知らないのは本当に彼女のこと。
休み方しか知らない私には、全く不必要な本だとは思うものの、私も似たコンセプトの本を買ったばかりだった。
タイトルは『放っておく力』、帯には「いちいち気にしない、反応しない、かかわらない」とある。
たいして頑張ってもいなくても、私にも、やはり多少の罪悪感はある。だから本に「これでいいのだ」と言ってもらいたくて、頼る気持ちだったかも。
加えて、自分はともかく、頑張りすぎている後輩のYさんのためにもなりそうとの思いも。彼女は、とにかく責任感が強すぎる。グループで何かをするにも、やる人がいなければ結局彼女がやってしまう。体をこわすほどボロボロになってもやれる限りやってしまう。
「みんなやらないなら、私もやらない、やれない」で済ませればいいと、私は彼女にいつも言っているけれど、落ちこぼれ先輩からの助言では効果はなさそう(笑)。
本に言ってもらえば、すこしはその気になるかもしれない。ならないかもしれないけど、とにかく私は精神面で、励みになるような本を買うのが結構好きです。
断捨離系の本は断捨離という言葉がはやる以前から随分買ってきたけれど、最近購入の一冊、石阪京子著『人生が変わる紙片づけ』の帯のコピー「大事そうだから捨てられない、でも肝心な時に見つからない」は、まさに私のいつもの言葉、いつもの気持ちそのもの。でも内容はと言えば、私には結構実行は面倒そうな助言が多く、結局一番気に入ったのは、この帯のコピーだったというわけ。肝心の本文の中では「自分が素敵に撮れている写真は残す」の箇所に笑ったくらい。もっとも片づけの好きな娘にはすごく役立ったらしいけど。
私が本に求めるのは、実際の方法などではないのだと改めて思った。
ところで、新聞下欄の本の広告が好きです。ちょっとしたヒントを本に求める私にはとてもありがたい。ある日は『前向きに生きるのに疲れたら読む本』南直哉著のタイトルが目に留まった。頑張りすぎる人向けの本は相変わらず多いですね。大見出しの「一生懸命生きなくてもいい」「生きるか死ぬか以外は大したことではない」他にも38のヒント中7つくらい列挙してあり、その中の「置かれた場所で咲けなくていい」・・・などは私にとっては大好きなアドバイス。
それにしても本の宣伝なのに、こんなにいい部分を紹介してしまってもいいの?私にはそれで充分で、もう買わなくてもいいくらい。ちなみにこの本の隣には中野信子著『世界の「頭のいい人」がやっていることを一冊にまとめてみた』という正反対っぽい本が紹介されていた。ついでに言うと、週刊誌の広告も楽しい。見出しだけで、ほぼだいたいのことが分かる・・とまではいかないが、どんな噂があるのか、はわかる。
あくまでも噂で買って読むとたいしたことは書いてなかったりするから、いろいろ嘘か大袈裟か誠か・・と想像している方がいい。小説などは、見出しだけではすまないですけどね。
今日もデカデカと広告が。和田秀樹著『80歳の壁』と、その隣には、『80歳の壁』と一緒に読む本として新刊『70歳の正解』が。ここにもヒントがいっぱい紹介されていた。中の「夫婦で三度食事をするストレスたるや」には笑った。思い当たる人多いでしょうね。
さてさて、こんな私の何かにつけいいかげんなところも、頑張りすぎる方にとって、少しはお役に立てるといいのですが。
【 足立恵子・プロフィール】
1969年 南山大学英米科卒
2003年1月~2020年4月 瑞穂フォーラム紙に17年間エッセイを連載。
著書に『落ちこぼれ主婦ももの忘れのお年頃』など落ちこぼれ主婦シリーズ8冊が
ある。