2024年12月15日
常盤会の皆様、クリスマスおめでとうございます。
8年ぶりに行われた、11月16日の第47回南山常盤会合同懇親会の開催おめでとうございました。私も初めて出席させていただきまして、ありがとうございました。500名以上の方々が一堂に会し、まさに「南山生 全員集合!」という盛況ぶりに驚かされました。講演をしてくださったロバート・フェルドマンさんをはじめ、卒業生の皆様が数
十年ぶりに再会してもすぐに昔の関係に戻って話が弾む様子も印象的でした。また今回は「横のつながりに加えて縦のつながりも深めよう」ということで部活単位での交流や各部からの報告もあり、6月の代議員総会と懇親会・ニューカマーズ歓迎会でもそうですが、皆様の母校愛とお互いの結びつきの強さを感じさせられました。校長になって常盤会の方々と関わることが多くなりましたが、そのたびごとに南山ファミリーのすばらしさを実感しています。
クリスマスというのは、この「つながり」を思い起こすお祝いです。南山中高男子部・女子部では2学期の終わりにクリスマス聖式を行っていますが、複数学年が南山教会に集まって一緒にお話を聞き、共に祈り、聖歌を歌って一つになります。街では若い人たちが友人同士で集まり、楽しくパーティーをして友情を深めています。各家庭では家族が一緒に食卓を囲み、子どもたちがサンタクロースからのプレゼントを開けて大喜びしているのを大人たちが優しく見守ります。
クリスマスは、親しい間柄のつながりの中だけで祝われるものではありません。ニュースでしか知らない、会ったこともない、災害や貧困などの困難にある人々のために心を痛め、何かできることがないかと手を差し伸べるクリスマスの助け合いが行われます。戦争の敵同士の関係でさえ、クリスマス休戦が発生したことがありました。また、ヨーロッパの一部の地域では、クリスマスの食事を一人分、余分に準備して、予定にない誰が訪れてくるとしても暖かい食卓に迎え入れられるようにしておくのだそうです。
望むか望まないかにかかわらず、私たちは関係の中で生きています。たとえば、知らない誰かが育てた野菜を知らない誰かが輸送し、知らない誰かが売ってくれて、買ってきた家族がおいしく料理してくれる。途中の誰が欠けても今日のご飯は自分の口まで届きません。人は誰でも他者との関わりなしに生きていくことはできません。毎日のように直接ふれあう人はもちろん、まったく見知らぬ地球の裏側の人たちともかかわり、つながって生きています。そうであれば、そのつながりに感謝し、大切にして過ごしたいと思います。
常盤会と学校とのつながりに感謝しつつ、皆様のそれぞれのつながりがより豊かなものとなりますように、クリスマスにあたりお祈り申し上げます。
南山高等・中学校 校長 赤尾道夫