2005年9月1日
古いやつだとお思いでしょうが—-横書きが苦手です。
インクで手を汚すことが少ない利点があっても、横に書くのは苦手です。字のバランスがとれません。
読むのはもっと苦手です。遠中近メガネをかけるようになって、よけいに思うようになりました。こどものころからひどい乱視で、それも原因の一つかもしれません。
横書きの文章を読むとき、よく行をまちがえます。今読んだところに戻ってしまったり、数行先にいってしまったり、で、定規をあてて読むこともあります。
アナウンサーという仕事に就いて30年余り。入社当時、原稿はすべて縦書きでした。
このごろはCM原稿が横書きでくることがあります。10秒、20秒の短いものなら問題はありませんが、40秒、60秒となると、もういけません。
目玉は字を追うのにいっぱいいっぱい。
口も間違えずに動かすことで、やはりいっぱいいっぱい。
なんとも余裕のない読みになってしまいます。
番組のコーナーで絵本を読んでいます。
絵本は絵と文の合体した芸術ですから、いろんなタイプがあります。
絵が主役で、少し文がついているもの。絵と文どちらが欠けてもいけないもの。
お話が中心で、絵は添えものという感じのもの、etc.
A4版を横長に開く本で、文は横書き。しかも改行が少なく、全部ひらがな、という読み手泣かせの本もあります。
それでも、絵本の読み聞かせなら、まだ何とかなりますが、朗読ものだったらもう、お手上げです。
斉藤孝さん監修の「寿限無」や「がまの油売り」などは、ちゃんと縦書きです。やはりというか当然ですよね。
古いやつだとお思いでしょうが—-
日本語はやはり縦書き、と思うのでございます。
PR:万博の最終週、9月22日午後4時から、瀬戸会場愛知県館で、読み聞かせをします。ぜひお出かけくださいませ。