vol. 4 蟹江 篤子(G14) – Nanzan Tokiwakai Web
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2005年9月1日

vol. 4 蟹江 篤子(G14)

 古いやつだとお思いでしょうが—-横書きが苦手です。
 インクで手を汚すことが少ない利点があっても、横に書くのは苦手です。字のバランスがとれません。
 読むのはもっと苦手です。遠中近メガネをかけるようになって、よけいに思うようになりました。こどものころからひどい乱視で、それも原因の一つかもしれません。
 横書きの文章を読むとき、よく行をまちがえます。今読んだところに戻ってしまったり、数行先にいってしまったり、で、定規をあてて読むこともあります。

 アナウンサーという仕事に就いて30年余り。入社当時、原稿はすべて縦書きでした。
 このごろはCM原稿が横書きでくることがあります。10秒、20秒の短いものなら問題はありませんが、40秒、60秒となると、もういけません。
 目玉は字を追うのにいっぱいいっぱい。
 口も間違えずに動かすことで、やはりいっぱいいっぱい。
 なんとも余裕のない読みになってしまいます。

 番組のコーナーで絵本を読んでいます。
 絵本は絵と文の合体した芸術ですから、いろんなタイプがあります。
 絵が主役で、少し文がついているもの。絵と文どちらが欠けてもいけないもの。
 お話が中心で、絵は添えものという感じのもの、etc.

 A4版を横長に開く本で、文は横書き。しかも改行が少なく、全部ひらがな、という読み手泣かせの本もあります。
 それでも、絵本の読み聞かせなら、まだ何とかなりますが、朗読ものだったらもう、お手上げです。
 斉藤孝さん監修の「寿限無」や「がまの油売り」などは、ちゃんと縦書きです。やはりというか当然ですよね。
 古いやつだとお思いでしょうが—-
 日本語はやはり縦書き、と思うのでございます。

 PR:万博の最終週、9月22日午後4時から、瀬戸会場愛知県館で、読み聞かせをします。ぜひお出かけくださいませ。

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