vol. 90 中西 彩子(G60)「女性としての生き方を考える」 – Nanzan Tokiwakai Web
  1. HOME >
  2. メルマガコラム

メルマガコラムMail Magazine Column

過去に配信した「常盤会WEBメルマガ」の記事を掲載しています。

2014年5月29日

vol. 90 中西 彩子(G60)「女性としての生き方を考える」

 私は昨年の春南山高校を卒業、そして東京大学に入学し、東京で一人暮らしを始め
ました。今回はこの一年間で私が経験させて頂いた素敵な出会いについて書かせて
頂こうと思います。

 皆様は女子教育奨励会(JKSK)をご存知でしょうか?JKSKとは「日本を変えるべく、
強いリーダーシップをもって行動する女性の育成と支援」を目標としたNPO法人です
(JKSKホームページより)。南山高校をご卒業なさった木全ミツ先生(G2)が現在、
理事長(2014年5月27日JKSK総会にて理事長から会長に就任)を務めていらっしゃい
ますので、ご存知の方も多いと思います。

 私がJKSKを初めて知ったのは昨年の6月ごろでした。東京大学の女子卒業生を母体と
する東京大学さつき会とご縁を頂いたのがきっかけで、さつき会会員でもいらっしゃる
木全先生が”南山高校出身の東大新入生”である私の名前を見つけて下さり、私に
お声をかけて下さったのです。木全先生やJKSKとゆかりのある南山常盤会広報部の方も
ご尽力くださり私の実家へ何とか連絡をしてくださったものの、連絡をいただいた私の
両親や私はあまりに思いがけないお話にびっくり。JKSKが月一回催しているサロンへの
招待のご連絡だったのですが、はじめ私は何の話か想像もつかず、ただお電話下さった
通りにサロンへ足を運んでみたのです。その頃はまだ東京での暮らしにも慣れて
いなかったので、初めてお会いする方からの新たな環境へのご招待に私は緊張して
いました。

 実際に伺ってみると、木全先生が飛び切りの笑顔で迎えて下さったのを皮切りに、
会場にずらりと並んだ木全先生手作りの豪華なお料理を囲みながら、明るいJKSK会員や
ゲストの皆様とお話して意見を交わしたり、講義を聞いて深く考えさせられたりと、
私は徐々に皆様のご歓談に加わって楽しむようになりました。私はそれまで社会人の
方々が集う場に同席させていただく経験がほとんどなく、話し方や名刺交換の仕方など
わからないことだらけでしたが、皆様の優しいご指導のもと大人への一歩を踏み出す
ための良い勉強をさせていただけるのもありがたいことです。このサロンに出会い、
今も定期的に参加させていただいている私は本当に幸せだと思います。声をかけて
くださった木全先生に心より感謝しております。

 初めての出会いの後も、木全先生はJKSKサロンなどでお目にかかるたびに大変
興味深くて貴重なお話をしてくださいます。そして、それらのお言葉はどれも私の
人生観に多大な影響を及ぼしております。「日本の女性の大学進学率は上がって
いるが、それだけでは意味がない。家庭にこもるのではなく、学んだことを社会に
還元する義務がある。」というお言葉は特に強く印象に残っております。高校生の
ときはただ自分の興味のある分野を学べる大学に入ろうということだけを考えて
おりましたが、いざ大学に入学してみて将来はどのような専門分野につくのか、
大学院に行って研究の道を目指すのか就職するのか、いずれにせよ自分のキャリアに
おいて何を目標と据えるのか、キャリアと家庭とのバランスをどう決めていくかなど、
自分の人生設計について真剣に考えるようになりました。まだ大学2年生の私は悩み
ながらもとりあえず目の前のことに一生懸命になるだけですが、自分の将来に対する
モチベーションをこれだけもてるようになったのは大きな成長であり、そしてこの
成長は木全先生をはじめJKSKサロンを通して知り合った皆様から頂いたかけがえのない
財産なのだと思います。

 もちろん私は勉学を志して東京大学を目指し、上京したわけですが、振り返って
みると大学生になって最初の一年は勉学面での成長よりも自立を意識し始めた一人の
人間として、精神的に成長した部分の方が大きかったように思います。そして
これからも、JKSKサロンでお世話になっている方々との交流を大切にしてさらに
自己の考えを深めたり、他にも新しい世界へ積極的に足を踏み入れ、人生経験を
増やしていこうと思います。

 そして私も社会のために働ける立派な大人の女性になって、未来の後輩たちに私の
培ってきた経験を還元できたらと思います。

中西彩子(G60)
 東京大学理科一類2年

メルマガコラム一覧